十二指腸潰瘍

十二指腸潰瘍について医師が詳しく解説

十二指腸において、一部の粘膜が剥がれたり、えぐれたりする病気です。
胃酸の分泌が過剰になったり、粘膜を保護する粘液が減少したりすることで発症します。しばしば胃潰瘍とひとまとめにして「胃・十二指腸潰瘍」と呼ばれますが、十二指腸潰瘍は胃潰瘍より若い年代(20~40代)での発症が多くなります。また、十二指腸潰瘍の壁は薄いため、出血や穿孔を起こすリスクも高くなります。

十二指腸潰瘍の原因は?ストレスの場合も?

十二指腸潰瘍の発症には、ピロリ菌感染やストレスが大きく影響しています。また以下のように、それ以外にもいくつかの原因があります。

ピロリ菌感染

十二指腸潰瘍の原因は?ストレスの場合も?ピロリ菌感染は、十二指腸潰瘍の最大の原因と言われています。
当院では、ピロリ菌検査、除菌治療にも対応しております。

ピロリ菌の検査・除菌について
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ストレス

仕事、家庭などでの人間関係、過労や睡眠不足など、精神的・肉体的ストレスが自律神経を乱し、胃酸の分泌が過剰になることで、十二指腸潰瘍を引き起こします。
また、几帳面、真面目、完璧主義といった性格は、ストレスを感じやすく・大きくする要因となります。

消炎鎮痛薬の長期服用

痛み止めとして使用される消炎鎮痛剤の長期服用は、十二指腸潰瘍や胃潰瘍を引き起こす原因になることがあります。

飲酒・喫煙

飲酒・喫煙は、いずれも十二指腸潰瘍の原因となることがあると言われています。

十二指腸潰瘍の症状チェック

十二指腸潰瘍の症状チェック

  • みぞおちの痛み(特に空腹時・早朝)
  • 胸やけ、胃もたれ
  • げっぷ
  • 吐き気、嘔吐
  • 食欲不振
  • 体重減少
  • 吐血、タール便
  • 便潜血検査陽性

十二指腸潰瘍からの出血がある場合には、吐血、タール便といった症状が出たり、便潜血検査で陽性になることもあります。

十二指腸潰瘍の検査と診断

十二指腸潰瘍の検査と診断問診では、症状や食生活・生活習慣、服用中のお薬などについてお伺いします。そのうえで、バリウム検査、胃カメラ検査などを行います。
ただし、現在では、十二指腸だけでなく食道・胃を含めた粘膜をカメラで直接観察していく胃カメラ検査が主流になっています。組織を採取してピロリ菌検査や病理検査を行うこともできるため、当院でも基本的に胃カメラ検査を行い、診断しています。

胃カメラ検査について
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十二指腸潰瘍の治療

十二指腸潰瘍の治療では、薬物療法、生活習慣の改善を行います。ピロリ菌検査で陽性であった場合には、ピロリ菌の除菌治療も必要です。

薬物療法

十二指腸潰瘍の治病態・症状に応じて、胃酸の分泌を抑える薬、吐き気を抑える薬、胸やけを抑える薬、腹痛を抑える薬などを使用します。

生活習慣の改善

食べ過ぎや飲み過ぎ、香辛料、熱すぎる・冷たすぎる食べ物、カフェインの摂り過ぎを避けます。
ストレスとうまく付き合い、溜め過ぎないようにしましょう。禁煙も重要です。

ピロリ菌陽性の場合【除菌治療】

ピロリ菌検査の結果が陽性であった場合には、薬の内服による除菌治療を行います。
なお、胃カメラ検査を行い十二指腸潰瘍の診断を受けた場合には、ピロリ菌検査・除菌治療に保険が適用されます。

ピロリ菌の除菌治療について
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十二指腸潰瘍になったときの食事

食べ物・飲み物について

香辛料、熱すぎる・冷たすぎるもの、アルコール、カフェイン飲料といった刺激物の摂り過ぎを控えます。
ただし、潰瘍の治療では、たんぱく質の摂取が大切になります。脂肪の少ない肉・魚、卵・豆腐を使った料理はしっかり食べましょう。

食べ方について

腹八分目とし、よく噛んで、ゆっくり食べてください。
また、毎日3食をできるだけ決まった時間帯に摂ります。食事を抜いたりすると、次の食事で食べ過ぎてしまう原因になります。

調理方法について

揚げたり炒めたりする料理は、油を多く使います。
茹でる・蒸す・煮るとった調理方法を、毎日の食事に取り入れるようにしてください。

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